obakenaneko.cocolog-nifty.com > 武装神姫G・M・W保管庫(暫定版)

『純粋戦闘部門』 ArtemisVSとっきー 決着 Artemisサイド

『純粋戦闘部門』 ArtemisVSとっきー 決着 Artemisサイド

・試合が始まって一体どれぐらいたっただろうか…。状況は芳しくない。

(近接型だから回避能力は高いだろうと思っていましたけど、まさかここまで桁外れているとは思いませんでいた)

内心そうぼやきながら愛刀「ミステルテイン」を振るう、が虚しく空を斬る。
とっきー氏の特殊能力である「動体視力」と「圧倒的な回避力」、この二つが私が不利になっている要因のひとつである。
デタラメといえるほど高い回避力を前に、愛刀の一閃も難なく避けられてしまう。

(相手の動きを止めなければ話になりませんが…っと!)

彼が放ってきた攻撃をぎりぎりでかわす。圧倒的なまでの手数の多さ、反撃はおろか回避も一苦労である。
さらに彼が追撃してくる。回避が間に合わず、右手で防御する…が、あまりの衝撃に後方へ吹き飛ばされてしまう。
なんとか体勢を立て直し着地。

「とんでもない威力ですね…。防御した腕がしびれてます。」
「威力は折り紙付きですよ?」
「よくわかりましたよ。ですが、まだこれからです!行きますよ!」
「望むところです!」

そう言葉を交わすと一気に間合いまで踏み込む。彼も体勢を整え迎撃にでる。

「おおおおおおおおっ!」
「はあああああああっ!」

交わる剣と拳。手数にものをいわせた、連撃の応酬。
しかし、最初こそ拮抗していたものの、やはり手数は彼のほうが上らしく、徐々に押されてきている。

キィンッ!

「しまっ…!」

ついに反応しきれなくなり、右手の愛刀を弾き飛ばされてしまう。と同時にその衝撃で体勢が崩れ、隙を見せてしまう。

「行きますよ!マシンガンジャブ!」

彼の左手から放たれる超高速のジャブ。本能的に体を左へ飛ばす…が、右手が間に合わず、連撃をモロに受けてしまう。

バキィ!

「ぐあああっ!」

嫌な音ともに激痛が走り、目の前をアラートが走る。

『Beep!右腕部深刻な損傷。メインフレーム破損、伝達系ライン断線、制御不能』

なんとか体勢を立て直し、距離をとる。

(どうする…右腕は使い物にならない。疲労度も、ダメージの蓄積度もこちらが多い、状況的には圧倒的に不利…なら、一か八か!)

神経を研ぎ澄まし、左手で愛刀を構える。何かを感じ取ったのか、彼もまた、構えをとる。
次の一撃で、勝負は決まる…!

静寂

時間が止まってしまったかのような静けさがあたりを包む。お互いに、動かない。

カツーーン

どれぐらい時間がたっただろうか、不意に遺跡の破片が落ちるが辺りに響く、それが合図となった。

ダンッ!!

同時に動く。
一気に間合いを詰め必殺の一撃を相手に叩き込もうとする。

「行きます!この一撃に全てをこめて!」

彼の必殺の一撃か、

「神薙流、表奥義壱之太刀 炎帝『紅蓮』…!」

神薙流、表奥義の中で最も破壊力の高い紅蓮か、
どちらが上か…勝負!

ガキィッ!!

一瞬の交差、二人ともそのまま動かない。
不意に風が吹き、その風に押されるように、彼が倒れる。

ビーーーーーッ!
『とっきー選手、ダウン。勝者、Artemis選手』
ジャッジ用のメカが勝者を告げる。

………………………

………………

………

「大丈夫ですか?」
「…なんとか、大丈夫そうです…。といっても、しばらく立てそうにありませんが。Artemisさんは…?」
「私もこれ以上は動けません。今、救護隊がこちらに向かっているそうです。」
「そうですか。」
「…良い試合でしたね。」
「ええ、とてもすがすがしいです。」

そういうと、どちらとなく笑いあう。
ひとしきり笑い終わったころ救護隊が到着した。
別れ際に、彼に声をかける

「また、機会があったら、戦いましょう。」
「ええ、次は勝たせてもらいます。」
「私も負けませんよ。」

互いに握手を交わす。
こうして私たちは、あの砂漠の闘技場を後にした。