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魂炎vsソープ 決戦 ソープサイド

魂炎vsソープ 決戦 ソープサイド

「もう! 一体なんなのよ!?」

 トラップの応酬をかわしつつ、魂炎は未だ見えぬ敵に対して毒づいていた
 今までの敵とは一線を化す戦術に反撃に転ずることが出来なかった

「フフフ・・・いかがかしら妖刀さん?」

 ゴーストタウンに設置されていたスピーカーからソープの声が木霊する

「人外の力を持てば勝てるとは限らないのよ? 戦術が戦略をねじ伏せることだってありえるのだから
っていうかこの大会は人外が多すぎるのよ。最近は自ら人外になった変わり者まで出てきたし・・・」

 次の瞬間、四方から銃弾が飛び交う
 咄嗟に弾道を察知すると、飛来してきた方へとAMライフルを連射する
 しかし“手ごたえ”を感じることが出来なかった

「また無人!? あーもうっ!!」

 何度目になるか分からない無人の攻撃に魂炎は地団駄を踏んだ
 
「ったく、ホントにイライラするなぁ・・・ん?」

 常人の肉眼では捕捉できないほどの距離にそれはあった
 物陰の隅にほんの僅かではあるが風にゆらぐ裾が見えた

「まさに『頭隠して尻隠さず』ってやつよね~」

 魂炎はそこにAMライフルを構えると引き金を引いた
 銃口から放たれた弾丸は咆哮とあげ、建物ごと破壊した

「戦術がどうこう言ってた割には大したことなかったわね」

 バラバラになったソープを確認しようとスコープを覗きなおした途端、全身に寒気が走る
 その直感に従ってスコープから目を離した途端スコープを割って、銃弾が飛び込んできた
 
 ―――カウンタースナイプ
 魂炎が勘違いした布キレはこの必殺技を放つためのブラフだったのだ
 頭が砕けることは回避できたが飛び込んだ弾丸は頬を掠め、血を滲ませる

「・・・あったまきた」

 AMライフルを投げ捨てると、魂炎は狙撃された方向へと駆け抜けた
 人外の力を全て解放した魂炎にとって罠や狙撃は気に留めるまでもなかった
 
「見つけた・・・!!」

 ソープも急接近してきた自分に対して拳銃で対抗しようとしている動作を見たがまるでスローモーションのようだった

「遅いっ!」

 魂炎はソープのわき腹と脚に銃弾を叩き込む

「っ!?」

 銃撃を受けたソープは苦痛で動きが鈍る

「これでとどめぇ!!」

 二度と立ち上がれぬようソープに銃撃を行おうとしたがそこにはソープの姿はなかった

「え・・・!?」

 驚く魂炎を嘲笑うかの如く、背後からの銃撃が左手から銃を奪った

「そこかぁ!!」

 魂炎は咄嗟に振り向く
 
 向き合う銃口と銃口
 ここに来て、ようやく互いに合間見えたのであった

「びっくりしたでしょ? この体はあらゆる動作を通常の1000倍の速度で行うことが出来るのよ
一回しか使えないから使いどころは難しいけどね」

 ソープは冗談っぽく嗤ってはいるがその顔は青ざめていた

「妖刀さん、この試合は引き分けってことにしない? 
このままお互いの頭を撃ち合うのは面白くないと思うけど」

 魂炎は引き金にかけていた人差し指を・・・ゆっくりと離した
 それと同時に監視メカが引き分けを告げる

「ありがとう・・・」

 言い終えるや否や、糸の切れた人形のようにソープは地に伏した